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花より男子二次小説
ちょっぴり切ない物語

Lily of the valley

初めに必ずお読みください

はじめまして。管理人のすずらんと申します。花より男子。何年経っても色褪せないとでも言うのでしょうか。素敵な世界ですよね。原作は実家に置き去りで何年も読んでいませんが、ドラマの再放送が始まるとついつい見てしまいます。そして、どういうわけか二次の世界に辿り着きました。そしてそして。このようなブログを立ち上げてしまいました。勢いだけで作っただけあり、なかなか陽の目を見ることが出来ずに今日に至ります。みな...

天使の願い 54

小窓の向こうには類がいた。何をするでもなく出窓に腰掛けぼんやりと外を眺めている。つくしはそんな類の姿をじっと見つめていた。現れた小窓は緑の明滅だった。これまでの経験を思い返してもそれには緊縛した雰囲気の物はなく、どちらかといえば心穏やかに過ごしている時に現れる色だった。安心しながら小窓を覗けばそこにいるのは類独りきり。そして何もしてはいない。これをどう取るべきか。時間にしてかれこれ数十分。小窓を前...

天使の願い 53

あたふたと言葉を紡ぐ滋を黙って見ていた司だが、それを止めるべく口を開いた。「滋、もう黙れ。言っただろ、大事な話があるって」「あっ…ごめん……」「いや、いいんだ。それより……」司は頭の中で伝えるべき事を改めて考えているのか、そこで言葉を止めた。そんな司を見て滋はごくりと息を飲む。二人の間に僅かな沈黙が流れた。「今すぐじゃなくていい。お前が望む時で構わねー。……俺と結婚しないか?」沈黙を破った司の言葉は意外...

天使の願い 52

「ちょっと急に何言ってんの?そりゃあ私は嬉しいけど…そんなの司は望んでないでしょ?」滋のその声は激しく動揺しているように見えた。つくしは息を飲み黙って様子を見守っていた。時間にして遡れば数十分前の事。部屋の外に出て壁に凭れ、ぼうっと空を眺めていたつくしの目に煉瓦色の明滅が飛び込み、小窓が現れた。小窓を手に取り覗くとそこには部屋中をしきりに右往左往する滋がいる。どうしたんだろ?つくしは訳も分からずに...

天使の願い 51

つくしが亡くなって暫く、あきらが温室に立ち寄る事はなかった。誰も立ち入れないその場所の植物は次第に枯れて朽ちていった。今はプランターやジョウロ、スコップ、肥料等はきれいすっきり片付けられ、そこにはベンチが一つだけ置かれているだけとなっていた。変わらずに置いてある二人掛けのベンチに腰を下ろし室内を見ているあきらだが、そこに遥といた時のような笑顔はない。その瞳には何も映っていないようだった。「そろそろ...